4月12日付米軍岩国基地機関誌「イワクニアプローチ」はVMA513部隊(海兵第513攻撃中隊)が2月上旬岩国基地に到着し、4月米韓合同軍事演習「フォール・イーグル」に参加、その後アリゾナ州ユマ基地に帰還することを伝えている。この2か月間VMA513部隊は岩国基地からの離発着を繰り返している。VMA513部隊が現在岩国基地に配備されていることはこれらの事実より明白である。
ところが通常岩国基地への部隊配備については米軍よりプレスリリース等を通じて市民に公表・通告されていたにもかかわらず、今回のVMA513部隊については無通告となっている。私たちが山口県に対して事実関係の確認を求めたところ、中国・四国防衛局は「米軍から配備の通告を受けていないので、VMA513部隊は岩国基地配備ではない」との見解を県に示したという。一方一部報道によると米軍は前出の「イワクニアプローチ」をもって市民に配備を公表したという認識とのことである。また今後このような形での「公表」を続けると述べている。
VMA513部隊が無通告の配備であることは明白である。このことに強く抗議するものである。
ハリア部隊が岩国基地に配備されることはSACO最終報告より日米間の取り決めとなっている。部隊名や機体数・隊員数が基地被害に苦しむ地元自治体・住民に知らされることは当然である。また米軍が今後実施するという基地機関誌等での部隊交代の発表はまったくの欺瞞である。これらを踏まえ以下の点について要望・申し入れる。
1、岩国市として今回の無通告部隊配備について強く抗議し、今後は部隊交代も含め部隊配備は必ず直接地元自治体に通告し、かつプレスリリースで公表するよう米軍にもとめること。
2、部隊配備にとどまらず、各分野の情報提供を米軍に対して積極的に働きかけること。
3、今回の無通告配備は岩国市として当然気づくべきことであったと認識している。住民の安心・安全確立のため米軍基地について独自の監視体制を構築すること。