岩国基地及び周辺でのPFAS汚染の実態調査を求めることの申し入れ

2024年11月19日

岩国市長

福田良彦様

瀬戸内海の静かな環境を

守る住民ネットワーク

共同代表 桑原 清

 

岩国基地及び周辺でのPFAS汚染の実態調査を求めることの申し入れ

 

私たち瀬戸内ネットは11月13日、岩国基地に隣接する遊水池で採取した環境水のPFAS分析成績書を公表した。分析結果は別紙のとおりである。国の暫定目標値はPFOSとPFOAの合計を50ng/lとしているが、結果はその3.5倍にあたる175.6ng/lにも及んだ。私たちとしても衝撃の結果であった。

採水場所は岩国基地北東部の遊水池から岩国市管理の遊水池をつなぐ水路で、採水時間は10月31日の午後2時干潮時である。岩国基地の遊水池から水が流れ出す状態でのことであり、汚染源は岩国基地内である可能性は極めて高いと判断する。市民団体の調査であるが、採水と検査の方法は科学的であり、行政も尊重いただける結果と考える。

今後必要なことは、汚染の実態解明と汚染源の特定であり、合わせて住民生活への影響も調査することが求められる。今年9月私たちの申し入れに対して、岩国市は国から、「在日米軍が保有している泡消火剤については、平成28年以降は、訓練を目的として使用していない」「海上自衛隊岩国航空基地においては平成22年以降、PFOS含有泡消火剤等の使用はない」との回答があったとしている。翻って考えれば、米軍は平成28年以前については訓練として泡消火剤を使用したということであり、自衛隊も平成22年まではやはりPFOS含有泡消火剤を使用したということである。そのために永遠の化学物質と言われるPFASが現在も環境を汚染しているということは十分に考えられる。

以上を考慮し、下記申し入れる。

 

 

  • 岩国基地周辺の河川・水路・地下水・土壌のPFAS検査を行うこと。
  • 岩国基地におけるPFAS含有の泡消火剤AFFFの使用履歴を、米軍は平成28年以前について、自衛隊は平成22年以前について明らかにさせること。
  • 岩国基地内でのAFFFの漏水事故について、その履歴を米軍・自衛隊ともに明らかにさせること。