CMV22オスプレイの運用に関する申し入れ

2024年12月5日

岩国市長

福田良彦様

瀬戸内海の静かな環境を

守る住民ネットワーク

共同代表 桑原 清

 

CMV22オスプレイの運用に関する申し入れ

 

先月岩国基地に帰還した空母艦載機部隊はすでに岩国基地で飛行訓練を行っているが、この中にはCMV22オスプレイも含まれている。オスプレイは昨年11月屋久島沖で墜落した事故について、依然として十分な安全対策が施されていないと認識しているところである。この事故の原因がプロップローターギアボックス(PRGB)にあることは事故報告書で明らかにされているが、米軍は「点検・整備の増加」「整備記録の確認」「手順の更新」「運用計画の更新」などを掲げ、安全が確保されたとしている。しかし部品の改良・交換などの抜本的な対応は行われていない。

11月21日のAP通信はオスプレイが2019年から2023年の間に深刻な事故が46%増加したと報じている。オスプレイの部品の摩耗は予想より早いことも指摘している。また11月25日民主党の3名の連邦議員は国防長官に「欠陥が完全に解明されるまでは運用再開するべきではない」として、当面の運用停止を求めている。

最近のオスプレイのトラブルとしては、11月25日ホワイトハウスの職員が搭乗するオスプレイのエンジンでの火災、10月27日陸上自衛隊のV22が離陸に失敗したことなどがあげられるが、他にも11月は二度CMV22とMV22が予防着陸と称して奄美空港に緊急着陸している。オスプレイが安全な機体であるとは到底考えられない。このような航空機が岩国基地に配備されたことに、市民は不安を抱かずにはおれない。

報道によれば、米軍はオスプレイのPRGBの改良を計画しているとのことである。岩国市としては、PRGBの改良・交換までオスプレイの運用の停止を求めるべきと考える。

またオスプレイの配備に際して、運用のルールを確立することが求められる。2012年9月19日の日米合意は普天間基地に配備されたMV22に関するものであり、岩国基地には適さない内容や曖昧な記述が含まれ、市民の安心・安全のためにCMV22についての新たな日米合意が必要とされている。また緊急の運用ルールの設定も必要である。以上より下記について申し入れる。

  • 昨年11月の墜落事故について抜本的な安全対策が施されるまで、オスプレイの運用停止を国・米軍に求めること。
  • CMV22の岩国基地配備に際して、市民・周辺住民の安全を確保する日米合意を行うよう国・米軍に求めること。
  • 当面の対応として、夜間の訓練飛行と市街地上空の飛行については行わないよう国・米軍に求めること。

以上