日米共同統合演習(キーンソード25)での岩国基地使用に反対を求める申入れ

2024年10月21日

岩国市長

福田良彦様

瀬戸内海の静かな環境を

守る住民ネットワーク

共同代表 桑原 清

 

日米共同統合演習(キーンソード25)での岩国基地使用に反対を求める申入れ

 

国は10月23日から11月1日まで北海道から沖縄まで日本列島全体で、日米共同統合演習(キーンソード25)を行う旨を明らかにしている。今回のキーンソードの特徴として、空港、港湾、公園などの民間施設を相当数使用することがあげられるが、まさに日米共同での列島全体における戦争体制の強化が目的と言える。

岩国基地においても三沢基地より航空自衛隊機などの展開が予定され、岩国基地所属の米軍機も含めて、四国沖で統合防空ミサイル防衛(IAMD)や統合対艦攻撃訓練などに出撃するとされている。そのために夜間飛行が計画されている。また岩国基地所属の海上自衛隊機は、多くがキーンソード25に参加することとなり、土・日・夜間の飛行が予定されている。

毎年この時期には岩国基地では日米による共同警護訓練が行われているが、キーンソード25においても、陸上自衛隊員約600名、車両約200両が岩国基地の警護にあたる。この訓練は過去において、基地周辺でのヘリコプターの飛行やサイレン音などで、市民に不安を与え、市民生活に影響を及ぼしている。この訓練の一環として、米海兵隊と陸上自衛隊が共同滑走路復旧訓練を実施するが、これは有事においては岩国基地が敵国から攻撃を受けることが想定されている証左でもある。

また、陸路海上自衛隊呉基地から輸送された作戦資材が、岩国基地岸壁に係留される護衛艦いなづまに、米海兵隊の支援により搭載さることが予定されている。これは今までにない新しい訓練である。その他岩国基地からは米海兵隊の戦闘攻撃機が小松基地、新田原基地に展開する。また海上自衛隊のUP3Dが鹿屋基地に展開するなどの動きもみられる。岩国基地が日米の出撃拠点基地としての役割をさらに増大されようとしていることは明らかである。

岩国基地のような重要な役割を持つ出撃拠点基地は、有事ともなれば当然に敵国から攻撃を受ける可能性は高くなる。また土・日・夜間の飛行、警護訓練などは市民生活に深刻な影響を与えずにはおかない。以上から次のことを申し入れる。

  • 岩国基地の出撃拠点化を強化するキーンソード25について、岩国基地を使用することに反対の意思を表明すること。
  • 土・日・夜間の飛行、警護訓練など市民生活に影響を及ぶす訓練には中止を国・米軍に求めること。
  • 岩国基地を使用しての演習については詳細が不明の部分が多い。市民の不安を除去するために、一層の情報開示を国・米軍に求めること。