遠征洋上基地ミゲルキースの岩国基地入港に反対を表明し抗議を求める要請文

岩国市長

福田良彦様

                        瀬戸内海の静かな環境を

                        守る住民ネットワーク

                          共同代表 河井弘志

共同代表 桑原 清

遠征洋上基地ミゲルキースの岩国基地入港に反対を表明し抗議を求める要請文

 本年4月15日午後、遠征洋上基地ミゲルキースが岩国基地港湾施設の岸壁に接岸した。ミゲルキース(ESB5)の岩国基地への入港は昨年10月、今年1月に続いて3回目となっている。今回の入港目的は報道によれば「補給などのため」とされている。

 米軍のDVIDS(Defense Visual Information Distribution Service)などによると、ミゲルキースは1月岩国基地を出港以来、フィリピン海、南シナ海などで作戦任務に就き、主に第七遠征打撃群に所属し、兵員・物資の輸送・補給などだけではなく作戦の指揮管制の役割も果たしている。今回の入港は4月8日に終了したと言われる米比合同演習バリカタン参加後のものである。

 ミゲルキースは昨年5月に就役、9月に西太平洋に配備された艦船であり、短期間に3度かつ3か月ごとに定期的に岩国に寄港したことになる。また今年2月ドック型揚陸艦アシュランドも補給のために入港しており、岩国基地はまさに第七遠征打撃群の補給基地の様相を呈している。

 岩国市は米軍艦船の岩国基地への入港については一時的なものしか認めていないと認識しているが、現時点において岩国基地は第七遠征打撃群艦船が定期的に補給を行う港湾施設になっていると判断せざるを得ない。米軍艦船のこのような岩国基地使用については従来より私たちがその危険性について指摘してきたところである。

 ミゲルキースは海兵隊の対中国の新しい戦略のもとで、洋上の前進基地としての役割を担う軍事上極めて重要な艦船である。現在のウクライナの状況をみてもわかるように、重要な軍事基地は何よりも相手敵国からの攻撃目標とされる。度重なるミゲルキースなどの米軍艦船の岩国基地使用は岩国基地の機能強化であり、市民の不安は大きくなるばかりである。

 岩国市においては今回の米艦船ミゲルキースの岩国基地への入港については反対を表明し、強く米軍・国に抗議するよう要請する。また今後米軍艦船が補給のために岩国基地を使用することについては反対をするよう求める。