機種更新容認について撤回を求める申入れ 8月28日

岩国市長は昨日岩国基地の機種更新について了承・容認の立場を明らかにされた。しかし、市民の安心・安全を守る立場からすれば、この対応は拙速と言わざるを得ない。

市民生活への影響を判断する上での重要な要素として、機体数の問題がある。国の回答では機種変更後の機体数は、艦載機部隊についてはF35C、CMV22の部隊は若干増加、全体としては大きな変更がないように調整中とある。実に曖昧な回答で、市民生活への影響は測ることができないものとなっている。海兵隊機については、今後数年をかけて約10機減少するというものであり、機体数減の時期は確定的ではない。少なくとも今後数年は艦載機の増加による全体的な機体数の増加が続くことが示唆されている。

CMV22オスプレイの安全性の問題では、まったく納得が得られない国からの回答となっている。23日の全員協議会で、国は昨年11月のCV22の事故について「正確な根本的な理由は解明されていない。」と説明した。この事故の根本原因がプロップローターギアボックス(以下PRGBと言う)にあることは事故報告書に明らかにされている。抜本的な安全対策がPRGBの改良、交換にあることは明白である。これを行わず手順やマニュアルの改訂・整備の頻度を増やすなどだけで、安全が確保できるなどという論理は詭弁以外の何ものでもない。この事故のパイロットはCV22の飛行時間が953時間となる教官パイロットである(事故報告書原文39ページ)。優秀な教官パイロットでさえ、予測不能な事態に陥る航空機がオスプレイなのである。また事故の予防的措置として国は「ダイバート飛行場に着陸するまでの必要な飛行時間を制限する」としているが、岩国基地周辺における緊急着陸の頻度が高まることは避けられないと判断される。

従来よりオスプレイの危険性として指摘されてきたハード・クラッチ・エンゲイジメント(以下HCEと言う)については、国は部品を交換したとしているが、海兵隊は所定の飛行時間(800時間)内にインプット・クイル・アセンブリを交換しても、HCE発生の可能性を99%減ずるに過ぎないとしている(2023年7月21日海兵隊ホームページ)。HCEにおいても根本原因は依然として解明されていないと、2022年6月のMV22墜落事故の報告書には記されている。HCEにおいてもオスプレイの安全性は確認できない。

CMV22の任務についても空中給油を行う可能性は依然として否定できない。国の回答では「現時点で、CMV22が他の空母艦載機等に対して空中給油を行う機能を有しているとは承知しておりません。」という将来に含みを持たせる表現となっている。7月15日付海軍のプレスリリースでは海軍のV22はrefueling capability(空中給油能力)を含むとされている。refuelは「給油する」の意味であるから、当然にこの言葉は他の機に空中給油する意味と受けとめるべきである。CMV22の配備は基地周辺における訓練の多様化をもたらす可能性は大きく、市民への影響が懸念される。

以上の点から、機種更新については、市民の安心・安全は確保されることはなく、平穏な市民生活と相いれないことは明白である。よって岩国市長におかれては、機種更新容認については撤回されるよう申し入れる。