岩国市長
福田良彦様
瀬戸内海の静かな環境を
守る住民ネットワーク
共同代表 河井弘志
共同代表 桑原 清
米空軍機の岩国基地展開に反対する申し入れ
防衛省は米空軍機が大規模演習ノーザンエッジ23-2(7月2日から21日までを予定)に参加のため岩国基地に展開することを通告してきた。機体は米本国から現在嘉手納基地にローテーション配備されているF15Eと三沢基地配備のF16、それぞれ約12機とされている。ノーザンエッジ23-2は複数の自衛隊基地や米軍基地への機動展開訓練等が予定され、岩国基地がその展開拠点として明確に位置付けられている。太平洋空軍のホームページは今回のノーザンエッジが参加部隊の即応性を高めるために高烈度の現実的な訓練を、多国籍間で複数の領域で行うとしている。
今回の演習はまさにアメリカの世界戦略に日本全体を巻き込んだ危険な訓練であり、有事ともなれば米空軍の出撃拠点基地として岩国基地が機能することを示したものである。市民に不安をもたらす演習であることは間違いない。
空軍機の飛来が深刻な騒音被害をもたらすことは、過去の経験からも明らかである。海兵隊のFA18の部隊が嘉手納基地に展開すると言っても、総体的に機数が増加し、かつ深夜の離着陸を行うことが想定されているともなれば、その被害が甚大なものになることは想像に難くない。激しい訓練は事故の可能性も高める。
またF15Eストライクイーグルは核攻撃機としても知られている。2018年の米国防省「核態勢の見直し」によれば、米本国の戦術核兵器戦力は専らF15EのB61無誘導爆弾からなっているとされている。昨年の「核態勢の見直し」では将来的にF35Aに取って代わるとされているが、今回展開するF15Eが核攻撃任務に就いている可能性は否定できない。岩国市は広島市に近く多くの被爆者が住んでおられ、この事実は市民感情的にも許容できるものではない。
上記から、以下の点について申し入れる。