岩国市長
福田良彦様
瀬戸内海の静かな環境を
守る住民ネットワーク
共同代表 河井弘志
共同代表 桑原 清
F35Bの深刻な騒音被害にかかわっての申入書
F35Bの騒音がいままで岩国基地に配備されている戦闘攻撃機にくらべ、激しいものであることは国の資料からも明らかである。とりわけ離陸時においてピーク時騒音レベルは140デシベルという殺人的な数値となっている。
米本国においてはすでに米空軍がF35Aの将来の配備にかかわり環境影響報告書(EIS)を公表している。バーモント州バーリントン基地に配備するために作成されたEISによると、高度千フィートにおいてF35Aは最大出力で飛行した場合、115デシベルの騒音被害をもたらすとされている。従来のF16に比べると21デシベルも大きな騒音となっている。
米軍の調査結果に対してバーモント州保健省は健康問題について公の論評・見解を発表している(2012年12月7日)。その論評・見解においてF35Aが発生させる115デシベルという騒音について、基地周辺住民に急性の騒音性難聴を引き起こす可能性を示唆しているのである。
F35AとF35Bは同じエンジンを使用しており、運用に違いがあると言えF35Bについても千フィート上空から115デシベルの騒音を住民にもたらす危険があることは明らかである。すなわちF35Bについても住民に騒音性難聴を引き起こさせる可能性があると言わなければいけないのである。
岩国市がF35Bの配備について騒音の問題で検証のための情報としているデータは唯一騒音予測コンターのみである。これでは住民におよぼす騒音被害を把握したとは言えない。騒音性難聴はもちろんのこと全面的に騒音が住民にどのような健康被害をもたらすかが検討されていなければいけない。住民に健康被害をもたらす怖れが極めて大きいF35Bの配備については反対するとともに以下の点について申し入れる。
1、騒音問題について国・米軍よりさらに詳細なデータを収集し、科学的知見にもとづき住民の健康被害のレベルを明らかにすること。
2、騒音問題・事故の危険性などF35Bの岩国基地配備については多くの周辺住民が不安をかかえている。直接住民に意見を聞く住民説明会を早急に開催すること。